具体的にはアメリカと日本を走る違いって何かあるの?
全然イメージがわかないから不安だわぁ…
アメリカのフリーウェイは一部の都市以外は無料で走れるニャ。
交通ルールに少し違いはあるけれど日本で走っている人なら
安全に走る気持ちがあれば大丈夫だニャ
アメリカの交通事情は右側通行
写真や動画で海外の交通事情を目にすることも多いのでご存じの方も多いと思います。アメリカは右側通行がルール。必然的に片側二車線以上ある道路では速い車が左側にいます。なので路肩で停止するときは右側に寄ります。
「だからバイクのサイドスタンドは右側についてるし、クラッチレバーとシフトペダルも日本とは逆についてるんだよ!」と冗談を言われたことを出発前は真に受けていましたが、実際はそんなことはありません。アメリカのレンタルハーレーも日本にあるハーレーと同じ仕様です。
旅行前にも何度もイメージして頭では理解できているのですが、実際に走り出して間違えやすいのは左折の時。通行帯が複数だと、どのラインに入っていいのか戸惑うことがあります。私は確認作業のため「左折左折左折…」と念仏を唱えるかのようにつぶやきながら曲がっていました。
特にガソリンスタンドや食事で休憩をした後で、道路に出るときは気を付けなければいけません。日本だとよく見る風景で、仲間が数台の場合は先に路上に出て路肩で仲間を待ったりするのですが、つい いつもの習慣で左に出てしまい逆走し、正面からたくさんの車に盛大にクラクションを鳴らされて怖い思いをしたことが数回ありました。
アメリカの高速道路はタダ!フリーウェイだけにフリーなのです!
アメリカの高速道路はFreewayと呼ばれています。つまり乗り降り無料!フリーなのです。
日本のように高速上に豪華なサービスエリアはありません。私が見かけたパーキングエリアは小さなパーキングとトイレがいくつかあるだけでした。代わりにインターの周囲にガソリンスタンドやモーテルやファミレスやファーストフードなどが集まっていることが多いです。給油や休憩をとりたい時は毎回インターを降りて利用する形です。
ちなみにガソリンスタンドには必ずと言っていいほどコンビニがついています。セルフスタンドですが日本のカードはPINコードの関係か、ほとんどエラーしてしまうので、料金は毎回コンビニのレジに払いに行く感じです。給油機のナンバーをレジの人に伝えてコックを開けてもらい、入れ終わったらまたレジでナンバーを伝えてお支払いするシステムになっています。
カラフルなアイスクリームやお菓子やスナック、それにホットドックやレジ前のジャーキーがとても魅力的で、給油のたびに色々と購入してしまいます。そして自分への水分補給も忘れずに。
季節にもよりますが、アメリカの広大な大地は乾燥していて、そこらじゅうカラカラなのです。また見知らぬ土地で道に迷ったときや、炎天下で日陰もない場所でスマホや地図をみなくてはならない場面にも遭遇することも しばしばあります。長旅の時はリアボックスにクーラーバックを積んでおくと便利です。
アメリカでは大人はノーヘルOK(州によって法律が違います)
州によって大人はヘルメットをかぶらずに走行可能です。例えばデンバー空港のあるコロラド州からスタージスのあるサウス・ダコタ州まで、寄り道せずに北上するには途中でワイオミング州を通り抜けることになります。その間はノーヘルOKなのです。
ただし、ワイオミングの東に隣接するネブラスカ州はヘルメットの着用が義務づけられています。走っているうちにいつのまにか隣の州にはみ出ていたなんてこともあるので注意が必要です。下記のマップによると州によって年齢制限やコンディションの影響により違うこともあるようです。日本人にとって「アメリカをノーヘル走行でロングヘアーをなびかせて…」なんて憧れちゃいますよね。でも実際は現地の人でもノーヘルOK地域でヘルメット着用している人も少なくありません。
なぜなら現実的にみると日焼けや強風で髪の毛がバサバサしてバリバリになるし、アメリカならではの突然の悪天候に対応できたり、最近ではインカムを使っていたりで、個人的には到着地で遊ぶときはノーヘルだけど、目的地までの長距離を走るならヘルメットを着用しています。それに高速での安心感がちがいます。だからちょっと荷物が増えるけど私はヘルメットを日本から持参しています。もちろんレンタルバイク屋さんで借りることもできるそうですが、もし合うサイズが無い場合や臭いが不快など心配なので持参がおすすめです。
期間中は道中で立ち寄るほとんどのガソリンスタンドのコンビニストアーやお土産物屋さんでは、バイカーグッズも販売しています。カーボーイハットやサングラス、アクセサリーやグローブなどもよくみかけます。特に手に入れたいのがイベントのSturgisのロゴやマークが入った色とりどりのデザインバンダナ!ノーヘル走行を楽しむためにはバンダナが必須です。現地では過半数のバイカーはバンダナをしています。おでこに帯状にしたり頭に巻いたり。
日本で着け慣れていないと最初はなんだか似合わない気がして気恥ずかしいですが、そう思うのは最初だけ。しばらくすると、自分でもすっかり馴染んで現地バイカーに溶け込めるはずです。
https://www.motorcyclelegalfoundation.com/motorcycle-helmet-laws-by-state/
引用元 MOTORCYCLE HELMET LAWS BY STATE By Michael Padway
アメリカでは走行中はサングラスの着用が義務づけられている
アメリカでは走行中のサングラスの着用が義務です。色付きのシェードでなくても透明の眼鏡でもヘルメットについているシールドでも目をガードできているものならOKだそうです。
色付きサングラスのみ限定なのだと思っていて、現地で出会ったバイク乗りに聞いたところ、ヘルメットのシールドしていればサングラスは必要ないとのことでした。
アメリカの道路は日本に比べて日差しも強く乾燥して砂ぼこりが多いです。でもノーヘルはOKなのにサングラスは義務なんて聞いた時は不思議に思いました。転んで頭打ってもかまわないけど、眩しくてハンドル切り損ねて対向車に迷惑をかけないでくれよな的な…自己責任の国アメリカならではの考え方なのでしょうか?
好みで使い慣れたのサングラスを日本から持参するのが良いですが、品質の適した物がおすすめです。わたしは量販店で買った玩具のような格安品をしていて、紫外線の強さで目が焼けて開けるのもつらくなってしまった経験があります。現地は気候に合わせたUVカット効果の強いものを売っていますので、もう1つ購入するつもりで準備しても良いと思います。
アメリカツーリングでは急な豪雨や大粒の雹にあうことも少なくありません。雨宿りできる状況ならば雲の様子をみて判断し、しばらく休憩をすることをおすすめしますが、フリーウェイ上で建物も逃げ場も見つからずに、走り抜けなければならないこともあります。雨天走行のための視界がクリアなヘルメットシールドや色の薄いゴーグルなども準備しておくと安心です。もちろんレインウェアも車載して、すぐに対応できるように準備しましょう。
アメリカの交通事情!赤信号でも左から車がきていなければ右折はできる
交差点で正面の信号が赤でも左から車がきていなければ右折して良い。というルールです。日本でも見かける左折ラインの左向きの青い矢印のある場所と似ている感じです。
日本の左折矢印は左折ラインが設けられていますが、この場合の右折には特に車線がありません。左をよく確認しながら流れにのって右折しなければならないので少し緊張します。後ろから車が来ているときに習慣で停止したりモタモタしているとクラクションを鳴らされてしまうので気を付けましょう。NO TURN ON REDと書いてある信号は赤信号で右折できません。
アメリカの踏切では一時停止しない!
アメリカは踏切では一時停止しなくてよいのがルールです。後続車がいるときは停止すると追突されてしまうかもしれないので注意しましょう。信号機のある踏切では信号にしたがってください。
また遮断機がついていない踏切も多くあります。田舎町では何時間に1本くるのかわからないくらい、静かでのどかな踏切もありますが、貨物列車が来るととてもとても長いです。
ハイウェイを走行中に汽笛を鳴らしながら走る長い貨物列車に出会い、しばらく並走できたりするとなんだか嬉しくなってしまいます。スタージスに向かう道にも、そんな道があります。もしも列車と遭遇したら、きっとそれは忘れられないシーンになるでしょう。
フリーウェイ最高速度は州によって違うけど日本より速い113km/h~121km/h(70マイル~75マイル )
高速道路の最高速度は日本よりも速いです。肌感で言うと日本で言うところの追い越し車線をバンバン飛ばしている車が一般車線にいて、さらに速い車が追い越し車線にいる感じです。
隣を抜けていくトレイラー(コンボイ)も日本ではあまり見かけないくらい大きいので、最初は並走するとその風圧に吸い込まれるんじゃないかと思うくらい迫力があって、ちょっと怖いです。
でもレンタルしているハーレーも最新式のものを借れるので排気量も大きくスロットルをちょっと開ければすぐに120km巡行できる性能です。
それに、なんといっても壮大な景色に大きな空、長く長く続く真っすぐな道に、すぐに魅了されながらまだ見ぬ景色に向かって走り続ける気分は最高です。
アメリカの国道や州道は縦が奇数で横が偶数で表されています。インターセクションの案内表示も 北 North、南 South、東 East、西West、と表記されていて、自分がどっちの方角に進みたいのか判断しやすく、初めて通る道もわかりやすいです。日本よりもずっと走りやすいと感じるでしょう。
日本では例えば関東から九州に向かっているときに、中国地方で高速道路を降り、また乗らなければならないときに福山?岡山?広島?あれ?どっちが西だっけ?みたいな感じに、いつもなってしまうのは私だけでしょうか?いっそのこと「北海道⇔九州」くらい大胆に南北を示してくれると助かるなぁ。と思ってしまいます。
1日の移動距離は、安全第一で楽しく走れる範囲で余裕をもった計画を立てましょう。慣れていない人は夜間走行は絶対に避けたほうが良いでしょう。アメリカは午後や夕方は突然の雷雨や大粒の雹が降ることがあります。早朝に出発できるプランでできるだけ余裕をもって走るようにしましょう。
レンタルバイクの返却時間や飛行機のフライト時間のことも視野に入れ、帰国日の前日までにはバイクを返せるように計画することが望ましいです。